来日二年目からの現実

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来日したベトナム人留学生は、まずは日本語学校での生活に慣れることから始まります。日本語学校は、同じベトナム人も多数いるので楽しく過ごせるようです。レクリエーションも充実していて、大体ディズニーランドやお台場に行くようで、在学中に京都に修学旅行に行く学校もあります。学校によるのかもしれませんが、ベトナム語を話せる職員もいて、とりあえず学校生活は問題なく始まる子が多数です。

しばらくするとアルバイトを探し始めます。日本語がたどたどしい子たちは、まず自力では職にありつけません。日本語学校からの斡旋や、すでにアルバイトしている先輩や親戚からの紹介でなんとか見つかるようです。うちの会社でも最初は斡旋してもらっていましたが、途中からはアルバイトの子たちからの紹介で新しい子を採用して来ました。面接のときにはほとんどの子があいさつしか出来ません。パスポートや在留カードをコピーさせてもらいますが、その写真も素朴なアジアの若者という感じなのですが、一年もいっしょにいるとその変化に驚かされます。日本語はN3レベル程度には上達して、仕事上の意志疎通なら問題なく、たまに日本語で冗談を言って来たりするくらいになります。また、外見の変化もすごくて、男子は髪型や服、身に付ける物があかぬけて、女子も化粧するようになります。良くも悪くもの変化なのですが、成長を目の当たりに出来て楽しいです。また、自分たちも成長していかなければと逆に教えられています。

アルバイトで収入を得るようになると金遣いも荒くなって行きます。週28時間の制限をきっちり守ると、月のバイト代は15万円くらいが上限だと思います。ベトナム人にとっては、社会人の給与四か月分くらいの価値があります。社会人経験のない高卒の子がいきなりそんな大金を手にして、やはりテンションは上がりまくりのようです。現実的には、来日時の借金や学費、生活費、仕送りなどで15万円では自分の小遣いなど残りません。しかし、先のことを考えないで使い込んでしまう子の多いこと。まずは、財布と時計とスマホにお金をつぎ込みます。男子がブランドものの財布を所持していてびっくりしました。中はすっからかんでしたが。腕時計も15万から20万円くらいのものを買ってしまいます。この辺の流れが、いかにも急に小金を手にした人のパターンで、非常に分りやすくほほえましいのですが、必ずツケが回って来ます。

来日して一年が経つころに、日本語学校二年目の授業料支払いの請求が来ます。まず、そこでちゃんと貯金していなかった子は慌てふためきます。驚いたのが、平然と金を貸してくれとお願いして来るのです。平気で50万円貸して欲しいなどと言います。ベトナムだと200万円くらいを貸してくれと言っているのと同じです。どうやらお金の貸し借りはベトナム人同士では普通に行われているようです。会社としてはもちろん貸すことはありません。本当の苦学生ならともかく、散財したツケの尻拭いはしません。しかし、ちゃんとお金の使い方を考えないと自分が困るよということを一番最初に教え込むのは、雇用した会社の責務だと感じています。縁あってうちの会社で働いてくれたのだから、残念な帰国の仕方はして欲しくないのです。

無事に学費が払えても、二年目からは住民税が発生します。一年目から健康保険代も払わなければならないのですが、よく理解していない子のが多いです。納付用紙が来ても何のことだか分らなくて捨ててしまい、しばらくして滞納の催促状が来ることも多々あります。気付いたら20万円以上の滞納になっている子もいます。するとまた金貸してくれと泣きついて来るのですが。さらによく滞納するのがスマホ代です。平気でiphoneの新しいのを購入したりするものの、その後の支払いは滞納してしまいます。ビザの更新時に、こういった滞納があると不許可になることもあるようで、更新時になってやっと払う子もいます。一括は無理なので分割にしてもらって払います。しかし、もうビザの更新はしないで、切れると同時に帰国予定の子だと悪質な場合があります。滞納分全て未払いのまま帰国してしまうのです。今まで何度も役所から住民税滞納の調査用紙が届きました。その都度、帰国したとか退職したとか説明するのですが、どうやら二回ほど引っ越してしまえばその後は追跡するのが難しくて、逃げ得になったり、あくまでその役所の地区の滞納回収が第一で、その前に住んでいた地区での滞納は関知しなかったりと、個人的には役所は本気で回収するつもりはないように感じています。日本人の滞納には厳しいのに、そこは不公平に思います。ビザの更新を一律半年ごとにして、申請時には税金、社会保険の納付用紙の領収書を添付、その他マイナンバーとからめて家賃やスマホ代の滞納もチェック出来るようにすればかなり改善されるとおもうのですが、入管がさらにオーバーワークになってしまいますね。

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