ベトナム人留学生が来日してからの過ごし方

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ベトナムから来る留学生たちは、どうやら斡旋業者に150から200万円の手数料を払って来るようです。物価が日本の4分の1くらいだと考えると、600から800万円の負担になります。中には裕福な家庭の子もいて、親・兄弟が一括払いで負担してくれて、何の心配もなく来日する子もいますが、大半はそのまま借金を背負ったままやって来ます。地方出身者は、家や土地を担保にして借金するようなので、本人が来日してすぐに退学になったりして強制送還されれば一家全員路頭に迷うというようなケースもあるみたいです。日本人が半分観光気分でアメリカやヨーロッパに留学するのとは背負ったものが違うんだなと感じています。

日本への留学が決まったら、まずはハノイやホーチミンなどの都会に出て来て、一定期間日本語の勉強をします。半年だったり、一年だったり準備期間はまちまちですが、この程度ではせいぜい、「こんにちは。私はグエンです。よろしくお願いします。」くらいしかしゃべれないです。一応、日本語能力試験4級(N4)に合格しなければ日本語学校に入学できないというような基準はあるらしいです。でも、賄賂を払えば合格させてもらえるということも耳にしました。最近は、日本に留学して何らかの理由で帰国になった元留学生が日本語教師として彼らに教えることもあるそうで、以前うちでアルバイトしていた女の子も帰国して日本語教師になりました。個人的には、日本語だけでなく、金儲けのために日本に行っても楽に稼げはしないし、勉強も大変だから本当に覚悟して留学しないと時間が無駄になることも伝えてあげて欲しいです。

そして、日本語学校への入学が決まれば来日の手続き開始ですが、最近は日本へのビザがなかなか下りないそうです。すでに借金を背負った子たちは、この間にも利息が増えて行くのでやきもきするんだろうと思います。帰国した元留学生の中には、この斡旋業者に就職して、今度は送り出す立場になる子もいました。傍から見て、この日本への留学のシステムの中で一番儲けているのは、どう見ても斡旋業者です。そこに就職するのはとても賢い選択に思いますが、甘い言葉で誘うのではなく、きっちり現実を教え込んでから送り出してもらいたいです。

いよいよ来日した留学生たちは、学校の寮に入るか、自分たちで部屋を借ります。ワンルームの賃貸に、3人4人で住むのは当たり前で、ひどいと8人くらいで住むこともあるようです。大抵、すでに日本に兄弟、親戚、友人がいるので、そこをあてにして来るようです。信じがたいのは、男4人と女1人とか、その逆のパターンで住んでいることもあるのです。うちのアルバイトの男の子が、ちょうど男3人と女1人という組み合わせで生活していたので、大丈夫なのか聞いたところ、やはり女の子に対していろいろ気を使うので大変だと言っていました。

そして、日本語学校に入学です。最近はやたらと日本語学校が増えているそうです。しかし、それでも留学生の数の方が多くて追いつかないようです。学校の質もピンからキリまでで、うちの会社でも何回か学校の人とやり取りする機会がありましたが、生徒のことを親身に思っている学校、ただただ事務的に処理しているだけの学校と様々でした。学費は、一年間で60から80万円程度が相場です。半年ごとの支払いで、裕福な子は別として、ほとんどの留学生たちはこの学費も稼がなければならないのです。借金、学費、生活費、場合によっては実家への仕送りもしなければならないようです。はっきり言って過酷です。斡旋業者の次に儲かるのが日本語学校です。斡旋業者とつるんでいるところもあるのかもしれません。日本語学校の二年間は、クラスにたくさんベトナム人もいますし、同郷の子と同じ学校というパターンもあるので、楽しい日々を過ごせるのですが、卒業を迎えるころにジワジワと現実を見なければならないときがやって来ます。

卒業後の選択肢としては、帰国する、日本で就職する、専門学校へ進学する、大学へ進学するが一般的な選択肢です。日本語学校だけ出て帰国するという子はまずいません。よほど日本が嫌いになったか、経済的な事情などで帰る子はいるのでしょうが。恐らくは、みんな日本語学校を出て即就職したいはずです。そうなればもう学費の支払いもないですし、ビザの心配もなくなります。また、労働時間の制限もないので、安心して日本に滞在出来ますが、就労ビザを取得するのはかなりハードルが高いです。日本語学校卒業だけではまず無理です。なので、大半は進学を希望するのですが、最近はランクの低そうな専門学校さえ定員オーバーで倍率が上がっているようです。うちのアルバイトの子たちの中にも、何校も受験していましたが、結局どこにも合格せず、留学のビザが切れて帰国した子が何人かいます。たまたま割と裕福な家庭の子ばかりだったので、帰国して親の仕事を手伝ったり、フランスに留学し直したりしていましたが、これが借金抱えた子だとそうは行きません。日本語学校卒業時にはまだ完済出来ていないことの方が多いからです。

無事、専門学校なり、大学に入れた子たちは、さらにまた学費の支払いに追われます。その代り、留学ビザは2年、運が良ければ4年のものを取得出来ます。ちゃんと卒業までがんばれば、その後の選択肢がまた増えるのですが、最近は安易に退学してしまう子が増えています。

その後どうするかというと、もう学費を払う必要もないですし、次のビザの更新はしないで帰国するつもりなので、ビザが切れるまで不法就労して月に40万、50万と稼ぎまくって帰国するのです。中には、その先も不法滞在して、捕まるまで稼ぐ子もいるのです。

うちにいた子が、そういう風にしているというのを耳にしたときはショックでした。

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